りんご農家59.5%、いちご農家77.1%が「農薬不使用」を希望。
理由として「環境や人体に優しい作物を作りたい」など
〜「作物の品質は土で決まる」と、 園地の土壌にいる微生物の数に興味の声多数〜
■意識調査サマリー
農林水産省のデータ[※]によると、日本は温暖多雨な気候であり、病害虫が発生しやすいため、欧州各国よりも多くの農薬が使用されている実態があります。世界ではSDGsが注目を集め、日本でも2050年に有機農業用の農地を100万ヘクタール(全体の約25%)に増やす目標を盛り込んだ「みどりの食料システム戦略」が示される中、今回、農薬使用に関する農家の方々の意識を明らかにすべく、栽培時にこれまで慣行農法(農薬を主に使用)を取り入れてきた、りんご農家84名といちご農家61名に対し、調査を行いました。
りんごといちごを作る上で農薬を使用する理由として、「病気や病害虫を防ぐため」や「品質の維持のため」などが挙がる一方で、59.5%のりんご農家、77.1%のいちご農家が「農薬不使用」にしたいと回答する結果となりました。農薬不使用での育成は困難であるものの、本音としては、多くの農家の方々が「農薬の使用」に対して危機意識を感じている実態が伺えます。
また、農薬を使いたくない理由では、りんご農家/いちご農家ともに1位・2位は「環境への負荷軽減」・「人体へのリスク軽減」となっており、6割前後が回答しています。他にも「農薬不使用」により「人にやさしく健康的で美味しい作物を作りたい」との声が挙がりました。
最近では世界的に見て日本の農薬の使用率が高いと話題になったこともあり、農薬の使用有無に関心を持つ消費者が増加しています。農薬の使用率については、国の耕地面積や作物の種類によって変動はありますが、消費者からのイメージが良くないことは変わりありません。また、SDGsへの関心も高まりも相まっていることも少なからず影響していると考えられます。今後は、自然本来の力に注目する農家の関心と、「土壌環境」を整える微生物の力が合わさることで、日本の作物の品質が更に高まるのはもちろんのこと、世界基準でもより安心安全なイメージが定着するのではないでしょうか。
※農薬をめぐる情勢, 農林水産省:
■調査概要
調査名称:りんご農家/いちご農家の農作物に関する意識調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2022年6月16日〜同年6月18日
有効回答:栽培時にこれまで慣行農法(農薬を主に使用)を取り入れてきた、りんご農家84名といちご農家61名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
■意識調査詳細
詳細はこちらのPDFをご確認ください。